8つ打ちクロスロープ、エイトロープのアイスプライス加工方法

加工

リクエストにお答えして、みんな大好きエイトロープのアイスプライス加工です。

仕事柄、ホーサーなどの太いロープを加工しておりますが、なかなか画像や動画として撮影できないので、今回は細い14ミリのナイロンです。

8打ロープエイトロープ・クロスロープ(どれも同じものです)は2本のストランドを1組にして合計4組を撚り合わせており、 三つ打ロープに起こりやすいキンク(よじれ)を解消します。

今回のはこれ。

SとZで色分けしました。

この動作、やってもやらなくてもいいんですが、一応。要は上の部分反転したことにより、黄色のが一番手前にきます。2発目を入れるのがその黄色になっています。

1発目は左の下の黒が対象です。アイの部分が捻じれないように、ロープの山をしっかり見ます。

このように追いかけて

1発目のターゲットは、追いかけていった山の内側です(私の場合、何百何千と加工してますので、これで統一しています)

根本まで入れます。しっかり隣とくっつけましょう。しかしあまりぎゅうぎゅうとアイの部分に影響がないように。

ひっくり返して、1発目に入れた場所の手前

穴を開け、最初の展開したときの上の黒と黄を反転してその黄色が手前に来るんだよ。ってやつがここになります。


2発目もしっかり根本まで入れたら、黄、黒と入れます。入れるターゲットは常に手前から。これで4回(1セット)入れました。

ひっくり返して手前から、黄、黒、黄、黒


これで2セット(2回差し)となります。スーパー繊維(ダイニーマ、イザナス系)の摩擦抵抗の低い繊維はたくさん差しますが、基本3回半から4回で良いです。

これが3回半差した状態です。

裏側から見ました。

ホーサーなど太いロープは、ここから2ストランドを1つとしていたものを1ストランドに分け、その1ストランドだけを、もう1回ずつ差します。

理由は差し終わりに負荷が集中しないように、テーパー状にしてあげてください。

というわけで、この加工方法が、強度も出て、見た目も美しく、簡単なスプライス方法です。

おまけ:ショートスプライス動画

このロープを使って、ショートスプライスの動画を撮ってみました。比較的柔らかいロープであれば簡単にできるやり方です。はじめのうちは、アイスプライスのやり方で、片側を2回差します。そして反対側に変更して、2分30秒くらいから一番のキーポイントです。組み合わせの部分になりますが、一手間だけでちゃんと組むことができます。是非マスターしてくださいね。

ロープメーカー様取引先企業様との兼ね合いもあり、なかなか画像として出せないものが多いですが、すこしずつ繊維ロープの魅力や、使われ方などを紹介できたらと思います。